隅田川マルシェは、以下の理念に基づきを開催します。

1.概要

隅田川近隣地域に店舗を持つ方々や住民と一緒に隅田川を中心とした水辺の賑わいを創出し新しい文化圏を構築します。

2.テーマ

東東京で生活するものにとって、川は心の原風景です。マルシェの開催で住民の方々に水辺への興味関心を持つきっかけにしたいと考えています。

隅田川には、大きな可能性があります。ここを中心に地域を活性することは、戦前にあった川を中心とした文化の復興とも言えます。21世紀、点から面に文化が変わる時代。このマルシェが大きな「面文化」の中心的な存在になり、川と人、地域と地域、人と人をつなぐ場所になりたいと考えています。

3.企画趣旨

浮世絵に描かれた江戸の下町と大川の様子です。橋には沢山の人々、川には多くの船が行き交い賑わっています。橋の両側に市が立ち、川は街の中心的な存在でした。

戦争、高度経済成長期を経て、川は排水路となり人々は川から背を向けるようになりました。近年、カミソリ堤防だった護岸は隅田川テラスとなり、水辺ラインや屋形船など多くの人々が楽しむ場所になりつつあります。

また「かわてらす」などで護岸の一部を民間が利用する実証実験も行われ、川が再び注目を集めようとしています。しかし隅田川テラスから100mも離れていいない小学校校長にはなしを聞くと隅田川テラスは近くにあるのに児童はあまり遊ぶことが少ないとの事でした。

マルシェは2009年ごろから、農林水産省でも経済対策として助成もしているマルシェに注目しました。都内でも、青山ファーマーズマーケット、太陽のマルシェ、ヒルズマルシェなど多くの場所で開催し、沢山の人が足を運んでいます。

子供から高齢者の方々まで参加可能なマルシェ。近隣の店舗は新たな人々とつながる事ができます。またマルシェの定番でもある、生産者から直接購入できる楽しみがあります。このような、素敵な出会いを生むマルシェを隅田川テラスで開催することで、川への関心を想起させ、川と街をつながる新しいツールになると考えています。

4.隅田川マルシェ宣言

ソーシャル・マルシェ

通常のマルシェは事業者が中心となり進めています。隅田川マルシェは、地域住民が楽しみながら社会参画ができる、手作りマルシェ(≒「ソーシャルマルシェ」と定義しました)です。
利益を追求するのではなく、多くの人が「つながり」、そして「集う」場所として、また新しい出会いを生み、地域の助け合いへつながるマルシェにします。

舟運の利用

船に乗ると隅田川を「大川」と呼んだ先人たちの気持ちがよくわかります。マルシェ会場間を船でつなぎ船の楽しさを皆に体験してもらいたい。ただ、移動の手段にするだけでなく、船自体が小さなマルシェ会場となり、新しい「舟遊び」を創造します。

小商いをサポート

近年、「小商い」と呼ばれる商売をする方々が増えてきました。働き方の多様性が取りざたされる昨今。商いの原点、原石ともよべる小商いをサポートします。 その為に出店料を低価格に抑えます。

長く続く仕組みづくり

長く続けることにより、隅田川名物と呼ばれるイベントにしたいと考えています。そのために多くの規制緩和やルールづくりが必要です。資金面での工夫も大切で、アイデア次第では自主運営できる可能性があります。行政からの助成金に頼らず開催したいのです。

川を体験できる

隅田川では江戸時代、白魚漁が盛んでした。それだけ川が澄んでいたのです。高度成長期に汚れた川も現在ではだいぶ環境がよくなってきました。そんな隅田川には多くの魚や昆虫が生息しています。都会では中々体験できない自然とのふれあいを作り、マルシェを環境を考える場としても機能させます。