その日は、「青」という色の魅力に取りつかれた1日でした。

プラレール、スタンプ作品。自由奔放に描かれた線、前衛芸術のように見える

作品タイトルは「青くて青く、青い青い、山や川のみえるふしぎなまちをつくろう」

アーティストのパラモデルさんが子どもワークショップを開催すると言うことで、トーキョーワンダーサイトレジデンスを訪れました。

トーキョーワンダーサイトレジデンスは、アート、デザイン、音楽、建築といった創造的分野で活躍する世界中のクリエーターが墨田区立川に滞在し、制作やリサーチ活動を行うレジデンス・プログラムを行う拠点です。森下から歩いて10分ほどの所にあり、知らない方も多いかと思います。

子どもたちに教えてくれたパラモデルさん

2001年より林泰彦+中野裕介として活動開始。2003年よりユニット名をパラモデルとし、「極楽模型制作」をテーマに、アニメーション・絵画・立体・写真など様々な表現方法やメディアで作品を制作する。タカラトミーの「プラレール」を大量に使用したインスタレーションやワークショップで知られている。

写真はAmazonさんの商品詳細ページからの引用です

レジデンスを訪れると青いプラダンと無機質なパイプで作られたオブジェが並んでいました。これが最後には、山や川そしてビルにみえる不思議な街になります。

最初は何もない。川と山のみ。

次第に加速する子どもPOWER

最初にパラモデルの中野さんから北斎やマティスの青を使った作品の説明がありました。次に子どもたちが一人ずつ、絵を描きます。ここまでは子どもたちは、みな一様に神妙な顔つきで制作をしていました。

しかし、集団で絵を描く事になった時、手に絵の具を付けペタリとはじめました。すると、子どもたちの顔つきが変わりました。それが次第に加速していくのです。

歯ブラシを指で弾いて、エラブラシのように使っていた。

最後には、手を真っ青に染めてしまう子、自分の顔に落書きを始める子、壁にマスキングテープで絵を描く際には、巨大な顔を描いていました。

もう爆発って感じです。

顔にも装飾

青く染めた手を得意げにこちらに向ける

夢中になって制作中。左の壁には完成した大きな顔。

滝をイメージした作品。あえてマスキングテープは固定せづ、ひらひらさせておくとのこと。

中野さんにお聞きすると「河内音頭を流そうとおもっていたのを、忘れていた」との事。もし流していたら、さらに子どもたちの制作が加速していたのは間違えありません。

普段の感じとは少し違う感じの作品になりましたね、質問すると、会場を見回しながら、「これもパラモデルの作品です」

同じように見回すと、タイトルにある「青くて青く、青い青い、山や川のみえるふしぎなまち」がそこには出現していました。

展示は2017年8月29日までです。(※ウィンドウ越しにご覧いただく形式となります。)

取材日 2017年8月20日

所在地 東京都墨田区立川2-14-7アーツ菊川1F
交通 森下駅(都営地下鉄新宿線・大江戸線)A5出口より徒歩11分
菊川駅(都営地下鉄新宿線)A1出口より徒歩9分
両国駅(JR総武線:東口/都営地下鉄大江戸線:A5出口)より徒歩15分
トーキョーワンダーサイトレジデンス