REBORN ART FESTIVAL 2017を見るために宮城県の石巻へ行ってきました。
震災から6年あまり、新しいお墓、高い防潮堤、沢山の空地、すごく高い位置に設置されている津波到達地点と書かれた看板。
「ここにあの大津波が来たんだよな」と頭では分かっているのですが、ちょっと実感できませんでした。
たぶん、元々の街を知らないからなのか、自分ごとになっていないからなのか。

水の被害に対する看板が少ない?

清澄白河駅

自分ごとにするために、街を歩いてみることしました。地下鉄の駅には、写真のような看板が「海抜0.6m」と書かれています。
森下、清澄白河は、ほぼ海面と同じ高さにある事がわかります。

隅田川テラス 石巻クラスの津波だと、この堤防を超えて水が街に入ってきます

隅田川テラスには過去の潮位が書かれた場所があり、護岸の高さがそれ以上である事を示しています。これ以上、水害を警告する看板などは見当たりませんでした。

江東区のwebサイトでは

私たちの住んでいる地域は、津波より荒川のはん濫の方を想定しているようでした。

津波に関して

江東区のwebサイトに、以下のように書かれています。

隅田川流域においても、護岸の計画天端高(最高の高さ)はT.P.+5.17mとなっており、護岸の高さは想定される最大の津波の高さを大きく上回ることから、護岸を越える可能性は極めて低いと考えられます。

荒川のはん濫に関して

こちらはきちんとハザードマップが用意されています。
森下地域は3m未満とされていました。避難場所は湾岸地区でとても避難は難しく、緊急避難先(地図では赤い斜線)の公共の建物も場所に寄っては、すごく遠いなと感じる人も多いのではないでしょうか?

ハザードマップ ブルーは3m未満

東日本大震災では、被害想定に大きな開きがあり場所によっては9倍も違いがありました。
自然の力は人間の想定など楽に超えてしまう事を、私たちは311で学びました。

赤いラインが想定 グリーンが津波なの高さ比 ブルーが浸水面積比 「従来の被害想定と 東日本大震災の被害」内閣府防災担当

津波の高さの線を引いてみる

森下出口

石巻では8m以上の津波が街を襲いました。上のグラフをみると想定の約3.8倍。
そこで8m高さに線を引いてみる事にしました。もし、ここまで水に浸かると、地下鉄にも水が流れ、大変な被害になってしまいます。

津波の跡

石巻 津波跡

3日滞在した石巻で最後に海岸沿いの倉庫を歩いてみました。
すると、壁に蔭のように津波の跡が残っていたのです。
ここまで水がきたことがはっきりとわかります。もし、その場にいたらと考えると恐怖が湧いてきました。
備えあれば憂いなし。普段から、その時の為に考える必要がありそうです。

石巻 津波跡